海外交通の要所として、かつては国際貿易港として栄えた平戸。中世には松浦家の庇護のもと平戸が中国との貿易拠点に。そして1550年には初めてポルトガルの貿易船が入港し、南蛮貿易の幕が開きます。6世紀から17世紀にかけての平戸には、ポルトガルやスペイン、オランダなどの貿易船が相次いで入港。慶長14年(1609年)には平戸オランダ商館が開設されるなど、まさに南蛮渡来の時代を迎えます。平戸の人々に伝わった西洋文化や品々のなかには、カスティラやコンペイトウといった数々の南蛮菓子もありました。蔦屋はこの頃より、そうした南蛮銘菓に目を向け、カスドースをはじめとする伝統の菓子をつくり続けています。