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海外交通の要所として、かつては国際貿易港として栄えた平戸。中世には松浦家の庇護のもと平戸が中国との貿易拠点に。そして1550年には初めてポルトガルの貿易船が入港し、南蛮貿易の幕が開きます。6世紀から17世紀にかけての平戸には、ポルトガルやスペイン、オランダなどの貿易船が相次いで入港。慶長14年(1609年)には平戸オランダ商館が開設されるなど、まさに南蛮渡来の時代を迎えます。平戸の人々に伝わった西洋文化や品々のなかには、カスティラやコンペイトウといった数々の南蛮菓子もありました。蔦屋はこの頃より、そうした南蛮銘菓に目を向け、カスドースをはじめとする伝統の菓子をつくり続けています。
蔦屋は、文亀二年(1502年)から平戸の地で五百余年にわたり菓子づくりに携わってまいりました。天保から弘化にかけての資料「百菓之元図本」のあとがきにも名が記されているように、江戸時代から平戸藩松浦家の御用菓子司を務めております。「お菓子はその土地その土地の文化の象徴であるべき」との信念の下、その担い手としての自覚を持ち、風土豊かな菓子作りに精進してまいります。
蔦屋のカスドースのおいしさの決め手になる卵黄は、黄身にコクがある長崎県産の新鮮なものを厳選。甘さ控えめのカステラを焼き上げた後に一晩寝かせ、手作業で丁寧に卵黄を絡めていきます。たっぷりの卵黄にくぐらせたカステラはその後沸騰した糖蜜に浸けられ、手際よく揚げられていきます。沸騰した糖蜜に浸けるのは、卵黄に程よく火を通し、菓子の日持ちをよくするための知恵。冷蔵設備がない時代に先人たちが生み出した菓子作りの知恵も、蔦屋では代々に渡り口伝によって受け継がれています。最後に砂糖をまぶして完成。こうして二日間をかけて蔦屋の「カスドース」はつくられています。
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文亀2年(1502年)の創業以来、蔦屋は平戸藩松浦家の御用菓子司として、そして「カスドース」をはじめとする伝統の平戸銘菓の担い手として、代々に渡って“変わらぬ味”を守り続けてきました。西洋の文化が他の地域に先駆けて渡来した、歴史ロマンの薫る平戸の地で半世紀。そしてこれからもずっと、平戸に根付いた伝統の菓子を、蔦屋は文化とともに守り抜いていきます。九州最古の菓子店に受け継がれてきた南蛮渡来の伝統菓子を、ぜひ多くの皆様にご賞味いただけましたら幸いです。
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